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心理士視点 佐藤ママ(佐藤亮子先生)はすごいセラピストだった

  • 執筆者の写真: 二子玉川カウンセリングセンター ヒラマ
    二子玉川カウンセリングセンター ヒラマ
  • 2021年12月5日
  • 読了時間: 4分

私はもともと気に入ったパターンで過ごしていたいタイプです。

なのですが、カウンセラーの職業病というか、役得というか、クライエントさんが「好きなもの」をお話しくださるとどうしても気になるので、一通りチェックしないと気が済まない…。

教育相談センターに勤めていた頃は小児さんの担当も多かったので、ハム太郎やらポケモンやら次々あらわれるキャラものを必至で追いかけて…これは頭がパンクしました。ちょっと懐かしいですが。


昔、カウンセリング駆け出しのころにご一緒させていただいたことのあるカウンセラーの大大大先輩が、世の中の表から裏から、本当に色んなことをご存知で「どうしてそんなことまでご存知なんですか?」と伺ったら、「あのね、クライエントさんがみんな教えてくれるの、ふふふ」と可愛く仰っていたことがありました。

それから20年ほど経ってみると、こんな私でも割と流行りのものは耳に入る生活を送らせてもらっていて、まさに仰る通りだった…と実感するに至っております。


最近よく耳にするのが佐藤ママこと佐藤亮子先生。親御さんからもお聞きしますし、子どもさんからも「親が本を読んでる」なんてお聞きするようになりました。なので細々とチェック。

20年前とは比べ物にならないくらい今はネットで情報収集ができますし、コロナ禍のお蔭もあって講演会もオンラインで聴かせていただけて、本当にありがたい。

そんなわけで、ここしばらく色んな機会に佐藤ママ先生のお話を聞かせて頂き、すごい!と思ったのはお子様の進学先ではなく、そのセラピストぶり。

教育者というバックグラウンドもおありとのことですが、まさに天性の行動療法家ぶりに感服いたしました。



特にこちらの動画『佐藤ママが語る!「男子の反抗期に対する母親の関わり方」』を拝見していて、「まさにコレ!」と思い出したのが、『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング――むずかしい子にやさしい子育て』というベストセラー本です。



私が心理士の仕事を始めてすぐの頃に出会った本ですが、その内容に親面接、教員研修、保育園の巡回指導など多岐にわたって支えてもらいました。

そしてこの本に限らずですが、色んな発達障害のための支援アイデアはユニバーサルデザインで、知れば知るほど「どんな子どもでも、何なら大人でも通用するんじゃない?」と思うようになりました。

で、まさに佐藤ママ先生の反抗期男子への対応は、まさにこの本から教わった通り!!

やっぱりユニバーサルデザインだったんだと嬉しくなりました。




ポイントは、

「あなたがしてほしくない行動を減らすには、無視する」

「あなたがしてほしい行動を増やすには、肯定的に注目する」

です。


無視というと何か意地悪をしているようで居心地が悪い感じがするかもしれませんが、ニュアンスとしては「注目をしない」「関心を向けない」という姿勢です。

子どもにわざと嫌な思いをさせるようなかかわりではありません。


佐藤ママ先生はこの「無視」と「注目」が上手すぎ!ということが、先述の動画でよーくわかりました。

このペアレントトレーニングのようなスキルや在り方で大人がかかわると、発達が定型でも非定型でも子どもたちがイキイキと育っていく…

その証を佐藤ママ先生はご自身の子育ての経験を通じて見せて下さっています。

もし天賦の才がなかったとしても、ワザを練習していけばよいのであって、カウンセリングでそのお手伝いができる可能性があると思えて、嬉しいです。


逆に、無視や注目を自分の想い通りにできないときというのは、広義でのトラウマが影響していることをカウンセリングではよく経験します。

過去の経験で出来てしまった“そうせずにはいられない、そうならずにはおられない”という心の反応のパターンがからまっていることが多いです。

子どもの嫌な行動を目の当たりにしたときに強い怒りが湧いたり、止めようと躍起になるようなときは、自分の中の恐れがそうさせていることが多いようです。


他の人の子育ての話を聞くと「あの人だからできるんだ」「私にはできない」という気持ちになられる方もいると思います。でも、できなくさせられているのは、こんなふうなワケがあるだけです。

この心のこんがらがった部分を一人で解きほぐすのは難しい作業ですから、できなかったとしてもご自分を責めないでほしいと思います。そして、こういうときにカウンセリングを使ってください。


それにしても、佐藤ママ先生のこの、いちいち振り回されることのない安定感。

一体どのように培われたのか…大変興味があります。

きっとご努力もおありだったでしょうし、育てられ方もあったでしょうし。

お子様方をどうお育てになったかよりも、本当は佐藤ママの作られ方が断然気になってしまう…結局そんな私でした。


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